記録的な大雪や水不足など、2026年の幕開けは騒がしい天候が続いていますが、季節は確実に春へと向かっています。衣替えの足音が聞こえてくるこの時期、皆さまの頭を悩ませるのは「今シーズンの集客をどうするか」ではないでしょうか。
新規客より「眠れる顧客」を狙え
多くの店舗が春の繁忙期、新規客を獲得しようと躍起になります。しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてください。新しいお客様を一人獲得するコストは、既存のお客様に再来店してもらうコストの「5倍」かかると言われています。
そこで今月注目したいのが、半年から一年以上来店が途絶えている「休眠客」、いわば眠れる顧客です。
お客様は決して「あなたのお店が嫌いになった」わけではありません。「なんとなく」「なんとなく行くタイミングを逃した」だけ。その背中を、春の訪れとともに優しく押してあげる。これが今月のプランです。
【Plan】記憶を呼び覚ます「3ステップ・セグメント」
まずは、POSデータや顧客台帳から以下の条件でリストを抽出しましょう。
去年の春には来ていたが、秋以降は来ていない人
半年間、一度も来店がない人
過去に3回以上来店経験がある人
特に「1」のお客様は、春の衣替え需要を確実に持っている優良な「眠れる顧客」です。この方々に絞って、特別なアプローチを仕掛けます。
【Do】「あなただけ」を感じさせるハガキの魔法
実行(Do)の手段は、SNSやLINEよりも、あえて「ハガキ(DM)」を推奨します。デジタルの通知が溢れる今、ポストに届く手触りのあるメッセージは、休眠客の記憶を呼び起こす強い力を持っています。
ハガキを作成する際のポイントは、「売り込み」を3割に抑え、「再会の挨拶」を7割にすることです。
表面に一言、手書きを添える:「お元気ですか?またお会いできるのを楽しみにしています」という店主やスタッフの直筆一行が、何よりの再来店動機になります。
「おかえりなさい特典」を用意する:「久しぶりのご利用限定・春のコート10%OFF」など、彼ら専用の優待を明確にします。
有効期限は短めに:3月末から4月中旬など、本格的な繁忙期が始まる前に設定し、早めの来店を促します。
現場での受け入れ準備も忘れずに。久しぶりに来店されたお客様には、「お久しぶりです!またお越しいただけて嬉しいです」と、スタッフ全員が笑顔で迎えるシミュレーションを共有しておきましょう。
結びに
販促は、派手な仕掛けである必要はありません。「そういえば、あのお店、感じが良かったな」と思い出してもらうきっかけを作ること。それが目指す一歩です。
リストの抽出には少し時間がかかるかもしれませんが、その手間こそが春の利益へと変わります。まずはPOSのキーを叩くことから始めてみませんか。
さあ、プランは決まりました。あとはDo(実行)あるのみです。